例年の8・15行動で、当日にそれぞれの行動をやっていて、エールの交換はできても、
なかなか一緒に行動したり、そのことについてゆっくり話す機会がもてない、反「靖国」
行動をやっている仲間とじっくり話してみよう、という趣旨で、7月30日に「それぞ
れの8・15行動 これまでとこれから」と題して、実行委としては久しぶりに前段集会
を行った。
そこでは「許すな!靖国国営化8・15東京集会実行委員会」、「『平和の灯を!ヤスクニ
の闇へ』キャンドル行動実行委員会」、「日本戦没学生記念会(わだつみ会)」の高橋武智
さん、「靖国解体企画」、そして私たちの実行委員会がそれぞれの歴史やこれからの行動、
日頃の思いなどを話し合った。討論時間が足りなくて、出てきた課題などを十分に討議
することができなかったのは残念であるが、問題意識を共有できただけでも有意義な集
まりだった。
そして、8月15日当日。去年と同様の猛暑日のなか、東京・水道橋の「在日本韓国
YMCA」に加納実紀代さんをお迎えして、「原爆・原発・天皇制」ということでお話い
ただいた。その後、各団体からのアピールのあと、デモに出発した。
例年のように靖国神社の近くを通るデモで、いつも靖国通りに出ると右翼の妨害が多くな
るので緊張するが、今年はYMCAを出た白山通りから、執拗に右翼がデモ隊に対して
攻撃をしかけてくる。それに対抗する警察も、どんどんデモ隊を囲い込む(挟み込む)よう
になり、右翼の街宣車の大音量に、私たちの声はかき消されてしまう。去年も九段下交差点
付近に陣取っていた在特会をはじめとする「行動する保守」や「ネット右翼」は、今年は
私たちのデモを妨害するために、警察との交渉によって彼ら専用の区域を提供され、その場
からここに書くのも憚られる言葉を吐き続けるのだ。このほか、右翼による私たちへの
攻撃は常軌を逸したものが多く、またそれをかばうような警察権力に対しても怒りがわく。
こういった右翼・警察の行動を糾弾すべく、実行委では「声明」を出したので、ぜひ参照
していただきたい。
ここのところ、権力の側が「極左」「過激派」と特定した団体が主催するデモに
ついては、かなり執拗な弾圧が続いている。それも、右翼に殴られたりしても、それを
助けようと思った人が捕まる(右翼はおとがめなし)、長いデモの途中のどが乾いて
コンビニに寄って、隊列に戻るときに逮捕される、など弾圧のための弾圧である。私たちの
権利であるデモを楽しむどころのはなしではないのだ。こういう状態を恒常化させては
ならないし、私たちが違った方法を編み出していくことも必要だろう。